
今日は帰るのみ。スタバでニューヨーカーたちとともに朝ごはん。
ホテルからJFK空港までの車を前日に予約していた。チケットを渡され、ロビーでこのチケットを持って待っていればドライバーが来てくれるとのことだった。
しかし、約束の10時30分になっても来ない。20分待ってホテルの外をうろうろしたりしてみたがそれらしき車が来ない。昨日その車を予約してもらったところに尋ねてみると、変だってことで電話してくれた。どうやら遅れてるらしいってことがわかったがいったいいつになったら来るのか。
結局、1時間以上待たされて車が来た。どうにか間に合うかと思ったが、車はなかなか市街地をぬけない。おれの後に4人も人乗せてようやく空港へ向かいだした。
その中の一人に日本人のおばちゃんがいた。グラサンかけてて最初は日本人か中国人かわからなかったが、途中から日本語で話し始めた。そのおばちゃん、元弁護士。夫にも先立たれ子供たちも結婚し、今はベジタリアン協会だかに所属してて、ニューヨークにマンション持ってるとか。東京とNYを往復するなんともかっこいいおばちゃんだった。おばちゃん曰く、最近のニューヨークはジュリアーニ市長のおかげで治安がよくなって東京なんかよりも安心して暮らせるって言ってた。今度NYに来ることがあったら部屋貸してあげるよって言われて、お互いの住所交換したけど、未だ連絡はしていない。
出発1時間ちょい前に空港に着いて、乗る便が違うおばちゃんとは車で別れた。ほんの何十分かではあるが、いい時間だった。今後もどうにかそのおばちゃんとつながりを持っていたいと思ったが、そう頻繁にNY行くわけでもないから無理だとあきらめてしまった。
でもニューヨークはまた行きたいし、できれば住んでみたいね。

ほんとアメリカは食事に困る。スタバには何度もお世話になったが高い。軽く7、800円はいってしまう。日本の松屋みたいなのがあればいいのに。やっぱアメリカのほうが物価高いね。
とりあえずチャイナタウンに行ってみた。ほんと中国人はどこにでも出てくる。まぁあのパワーはすごいよ。ついでにソーホーなんかに行ってみたけど高くて手がでない。
そして満を持して大好きなポールスミスに行ってみた。エンパイアステートビルからも近くチェルシーにあるポールスミス。日本はライセンスをもらって売ってる店がほとんどか全部らしいが、ここはロンドンの直営店。有名人も数多く来るらしくおれが店に入ったときにはスーザン・サランドンが買いに来てた。ついでにおれは知らないが有名なデザイナーさんも来てた。かなりビビリながら入ったが日本人の店員がいてびっくり。彼女のおかげでリラックスして見ることができた。だが、物は高い。100ドルをきるものなんて見当たらない。救いはメイド・イン・チャイナなんてなく、インド製やポルトガル製だったこと。さすがは直営店。かなり自由に見させてくれ、試着もさせてもらえた。Sサイズでも大きいくらいだから、おれより小さい日本人は子供サイズになるのだろうか。まぁそんなこと考えながら、すっかり楽しんじゃって、試着するたびに店員に褒め殺され、いい気になってシャツ2枚で5万円強買ってしまった。いや、全然後悔してないし、むしろいい買い物だったと思う。またニューヨークに行く機会があったら絶対寄ろうと思う。
そう、ポールスミス行く前にヤンキースの試合のチケットを買っていた。タイムズスクエアの吉牛の近くにあるヤンキースのクラブハウスで買った。さすがに日本人が多かった。店員も少し日本語しゃべってた。べつに松井が好きなわけではないが、メジャーリーグの雰囲気を味わってみたかった。
試合までかなり時間があるから、映画館に行ってみることにした。中国でも行ったが国によって映画館の雰囲気って違うのかなと。最近の日本はかなりアメリカ式が入ってきたけどまぁいい。ターミネーター3。これなら言葉わかんなくても楽しめそうだ。ってなわけで、とくに日本との差異も感じることなく見終わって、地下鉄乗ってヤンキースタジアムへ行った。
しかし、寒い。9月上旬だと言うのにニューヨークは寒かった。まぁ東京と一緒にしちゃいけないか。
熱狂的ヤンキースファン陣取る外野席。11ドル。日本人もここぞとばかりに多かった。どうやらネクタイをしながら見てはいけないらしい。ネクタイをした人が外野席に入って来ようもんならヤンキースファンから"Loose that tie!"が連呼される。言われた人は苦笑いしながらとっていた。取材に来たレポーターまでとらされてた。いかにもアメリカらしいね。
試合は松井以外の人の活躍によりヤンキースが勝った。松井は犠牲フライで1打点だけどノーヒット。まぁべつに応援してるわけじゃないからいいけど。とにかく寒くて早く試合が終わってほしかった。

とりあえずユースをチェックアウト。せっかくNYに来たんだからちょっとくらいいいホテルに泊まってみたい、ってことで2ブロックほど離れたBest Western President Hotelへ。1泊1万くらいだったかな。朝10時くらいにホテル行ったらあっさり部屋入れてくれた。荷物を置いてまずはセックスミュージアムへ。名の通りセックスに関する博物館。地球でこんな博物館があると知ってから興味津々だった。まぁ博物館というかビルの何フロアかを借りてますってかんじで展示会ってよぶほうがふさわしい気がした。客はそんなにいなかったがおれ以外に日本人のおれと同じくらいの歳の男がいた。奴も只者ではない雰囲気を漂わせていた。
ほんといやらしさはなく、真面目に性の歴史を見ることができた。人類誕生から現代、SMが出てくるまで…。若干拍子抜けした。おみやげ屋にはなんか面白そうなのあるかなと期待していたが全然そんなことはなくかわいいもんだった。
お次はエンパイアステートビル。テロのせいでニューヨークでは一番高いビルになった。やはり入るのも警備が厳重。X線検査も当たり前。平日だというのにこみまくってた。途中スカイライドだかいうマンハッタンを一周するアトラクションに乗ってから頂上まで行ってみた。まぁそれはそれは高い高い。横浜のランドマークタワーなんてガラス越しにしか外見れないがこっちは鉄柵。怖さが全然違う。夜来たらすげぇ綺麗なんだろなぁと思いつつ下に降りた。
そしてNYと言えばやっぱり自由の女神。これを見ずには帰れない。マンハッタン島の南から船に乗ってリバティ島へ行く。やはりテロ警戒で空港並みのセキュリティチェック。船は女神の前を横切って島に着く。昔、女神に登れたらしいが今は無理。でも間近でみるとけっこう大きいし、女神のケツって見たことなかったからよかった。右足の踵は浮いてるのね。
寒々しい中、島を一周してマンハッタンに戻った。近くに証券取引所とかあったから行ってみた。銃持った警官たちが警備してた。でも周りの人は気にも留めることなく平然と歩いてる。アメリカってすごいね。近くにグラウンド・ゼロもあったが行く気になれず行かなかった。
18時くらいになってからコヨーテアグリーに行ってみた。外からじゃ店の中が見えずドアを開けるかかなりためらったが意を決して入ってみた。店内はガラーんとしてて映画で見た雰囲気とはまるで違った。たしかに天井にはブラジャーが電線に止まる鳥のように並んでいたが。歌ったり踊ったりはしていなかった。どうやら金曜や土曜じゃないとそういうのはないらしい。とりあえずカウンターに座ってビールを頼んだ。隣にいたおっちゃんが話しかけてきたが何言ってるのかさっぱりわからなかった。こういうときもっと英語勉強しときゃ良かったって後悔する。店内には客が5人くらいと店員が一人。みんな常連らしく店員とも親しげに喋ってた。1時間ほど経って隣のおっちゃんが帰ったからおれも店を出た。いやぁよく1時間もいれたよ、と自分なりに感心してた。まぁとりあえずコヨーテアグリーに行けただけで満足。次は週末に来よう。

20:33ニューヨーク・ラガーディア空港着。アメリカ内の移動は2つともコンチネンタル航空だった。JALにチケット依頼したらヒューストンからニューヨークまで220ドルだった。まぁ距離がけっこうあるけど、決して安くはないだろうね。
もう夜暗いし、初めてのニューヨークにびびってホステルまでタクシーで移動した。今日の宿はビッグアップルホステル。ニューヨークの超ど真ん中にあってすげぇ便利なのに、1泊23ドルくらいとお得。ただ、フロントの姉ちゃんはやたら愛想が悪くて怖かった。他の人はよかったけどね。各フロアにトイレ付きシャワーが2つあって、まぁ清潔だし、エアコンもあるし、いたってよかったと思う。
フロントの姉ちゃん曰く、予約したときにおれの名前を見て女だと勘違いしたらしく、1室4人のドミトリーは男女混合になると言われた。男のおれとしてはとくに問題はないが。おれ以外の3人は男1人女2人のオランダ人3人組。1:2って微妙よね。
まぁそんなわけで夜のマンハッタンを散歩してみることにした。ほんとすぐ近くがタイムズスクエアでネオンギラギラ。人も多いが、なんせ制服着たお巡りさんがあっちにもこっちにもいて全然危ない雰囲気がしなかった。タイムズスクエアからほど近いネットカフェに行って久々にメールチェック。そんで向かいの吉牛に行った。やはりここは日本人客が多い。チキンボウルを頼んだはずが、ふたを開けたら牛丼だった(丼ぶりじゃなくて全て弁当用の容器で出てくる)。そういや、ここの店員もそうだし、シスコもヒューストンもニューヨークもバスやタクシーの運転手なんかは黒人ばかりだった。これも人種の影響なのかね。
9月7日日曜日。そう言えばこのアメリカ旅行中は一度も雨に降られたことはなかった。
朝起きて"tkts"ってブロードウェイなんかのチケットを安売りしてるところに行ってみたが、朝9時くらいでもう長蛇の列。こんなとこに並ぶ気にはなれずあっさりあきらめた。せっかくNYに来たのだからんか一つ見てみたいと思っていた。でも英語わかんないから言葉通じなくても理解できるのがいいなーと思っていたら、まったくセリフがない"ストンプ"ってのがやってるらしく見たくなった。ちょいとCD屋とかぷらぷらしてから地下鉄乗ってストンプの劇場に行った。ストンプはいわゆるオフブロードウェイって呼ばれるやつでブロードウェイからはけっこう離れたところにある。劇場行くとあらまぁ夜の公園が30ドルで見れると。まともに見たら60ドルだったかな。チケット買ってとりあえずタイムズスクエアに戻った。
昨日も行ったネットカフェに行って"コヨーテアグリー"がどこにあるか調べた。実在するバーでジェリーブラッカイマー製作の映画にもなった。店員がセクシーな格好で騒いで客に水ぶっかけたりするけっこう過激なところ。運良く住所がわかったが、地図を見るとさっきのストンプの劇場のすぐ近くだった。なんだ、もっと早く調べときゃついでに見て来れたのに。まぁ今日はとくに予定ないからってことで、また同じ経路をたどってコヨーテアグリーに行った。当然、昼間から営業しているわけはなく、場所だけ確認してすごすごと引き返してきた。
その後は夜6時まで適当にふらついた。
ストンプの劇場でチケットを見せると、おれが日本人だからだろうか、ご丁寧に席まで案内してくれた。他の人にはそんなことしてないのにね。席なんてアルファベットと数字しか書いてないんだからわかるっつーのに、なんか子供扱いされたみたいでムカついた。
だがストンプはめちゃめちゃ楽しかった。アメリカの治安の悪そうなところで黒人さんがやってそうな、バケツとかブラシとかで音鳴らして音楽にしちゃうというか、まぁすごかった。全くセリフはないし、笑えるし、感動するし。30ドルどころかもっと払ってもよかった。ちょうどおれがアメリカ行ってる間に日本にも来てたらしいけど、やっぱ本場でしょ。ニューヨークのすごさを見せ付けられた気がした。

6:19ジョージブッシュインターコンチネンタル空港着。シスコとは時差が2時間。ってことは3時間ちょっとで着いてしまったのだ。
降りて荷物を受け取って、NASAへ行けるバスを探す。そう、ここへ来たのはNASAのジョンソンスペースセンターに行くため。ただそのためにわざわざやって来た。「アルマゲドン」を見て以来、あのNASAのかっこいい人たちに憧れてしまった。
到着口から次へ動ける選択肢はものすごく狭かった。だが、どこを探してもバス停らしきものもなく、でかい空港であるだろうにこんなに動ける範囲が狭いのは不思議でしょうがなかった。旅行会社なのかバス会社なのか知らないが、おっちゃんに聞いてみるが、まるでちんぷんかんぷんな答え。おれが探してるのは路線バスだと言っても、20ドル払えば連れてってやるとか。しかし、絶対これじゃない、と思っていたのがバス停であると気付いた。バスが発着してたから。朝だからまだそんなにバスはなかった。だけど、もっとでかでかと「バス停」って書いてくれないとわからんよ。タクシー乗り場とかはどうでもいいから。
バスが来た。バスは一律$1.50らしい。おれは10ドル札しか持っていなく、乗車拒否された。しかし、それを見ていたグラサンをかけたおっちゃんがバスカードでおれの分も払ってくれた。なんてやさしいジェントルマンだ。お礼に10ドル札あげようとしても、いらないよ、と。かっこよすぎた。
うとうとと寝てしまい、気付いた頃にはヒューストンの街中だった。どこで降りたらいいかわからず、適当に降りる。降りたはいいが、ここがどこだか全くわからない。地球の地図は何の役にも立たない。でかいスーツケースを持ってうろうろ歩いた。観光案内所を探して、NASAへ行けるバスはどこで乗ったらいいか聞いた。まだ営業時間の9時よりも前だったがおれの慌てっぷりを見て、親切に対応してくれた。バスの乗り場はわかったが、果たしていつになったら来るのかわからない。20分くらい待ったらそのバスが来た。客は3人くらいしかいなかった。これでどうにかジョンソンスペースセンターまで行けた。客は途中からおれ一人になったが、ちゃんとスペースセンターの入り口まで連れてってくれた。
憧れのNASAに来れた。もう来れただけで感激。しかもあんなローカルバスを乗り継いでよく来れた。チケットを買って入ろうとすると、おれの持ってたスーツケースは保安上よくないってことで、入り口近くの倉庫に置いといてくれた。
ここのメインはトラムツアー。まぁトラムに乗って、本物のNASAの基地の中を見学できるツアーだ。ツアーは2つあっておれが行った日は片方しかやっていなかった。トラムは出発してまず広大な基地の中に入り、右手には本物のロケットが横になって置いてあった。実際目の前にするとかなりでかい。そして、おせじにも近代的とは言えない建物がぽつぽつあり、ある場所で止まった。降りて建物の中に入って行くと、そこは実際にアポロ11号が月面着陸したときに使われた管制室だった。今の管制室はべつなところに移され、ここは観光用に保存されていた。そう言えば、アルマゲドンでもここは使われていたっけね。管制室自体思った以上に狭くてびっくりした。
そしてお次は実際の訓練風景。何の訓練だか知らないがやっていた。最後にさきほどのロケットに寄り、自由にそばまで近づけた。このロケットのすぐ近くで牛が飼われててそのギャップがおもしろかった。
その他にもスペースシャトルの着陸シミュレータがあったり、いろんなアトラクションがあって宇宙好きにはたまらなかった。お土産屋もNASAグッズがいっぱいでなかなか飽きない。でも、あまりに眠くなって、また明日来ればいいかって気になり、ホテルへ行った。
今日はNASAにほど近いホリデイ・イン・ヒューストン・NASAに泊まる。今日は久々にシングルのホテル。ってなわけで寝まくった。
次の日、起きてから、ホテルのシャトルバスで空港まで行く。と行っても来たのはヒューストンのもう一つの空港のホビー空港。おれが行きたいのはジョージブッシュのほうだから、またバスを乗り継がなければいけない。しかし、運良く空港間を走る路線バスがあって、それに乗ったらジョージブッシュまで楽々行けた。
手荷物を預ける際、係員から「Unlocked? Unlocked?」と聞かれた。意味はわかったが、まさか鍵かけずに預けるわけにはいかないと思って適当に「Yes!」って言って鍵かけたまんま預けたら、ニューヨークでスーツケースの鍵が壊れて返ってきた。どうやら、最近は預ける荷物も開錠検査をやるみたいね。
いや、あのスーツケースの鍵を壊せた人もすごいよ。
空港の中は店なんかがいっぱいあって適当に時間つぶせた。
16:15発、20:33ラガーディア空港着。

今日はこれといってすることがない。夜にヒューストンへと飛び立つだけ。それまで何したらいいか迷う。
とりあえずフェアモントホテルへ行ってみる。映画で見た印象とまるで違う。
そしてチャイナタウンに行ってみることに。シスコのチャイナタウンは全米2位と言われるほどでかいらしい。もちろん1位はニューヨーク。チャイナタウンの入り口にはやっぱり門がある。横浜の中華街にもあるが。アメリカと言えどもさすがにここは異質の雰囲気だ。なんとなくこっちのほうが落ち着くのは気のせいか。食料品店には日本食なんかも売っていた。
とりあえず中華街は見たが、何をしよう…。とりあえず、混雑してにぎわってるレストランで食事にしよう、と思ったが高いからケーキとコーヒーだけに。店員に嫌な顔されたがかまってられない。
何をしようか途方に暮れてユニオンスクエアでぼけーっとしてたら、学生らしき人たちからインタビューされた。何の参考にするか知らないが外国人のおれにも気軽に聞いてくるアメリカってすごいね。
しかたなくツインピークに行く。ミュニメトロとミュニバスを適当に乗り継いだら行けた。バスを降りて崖みたいな草の坂を必死に登るとツインピークに着いた。ここからはシスコの街並みがよく見える。夜になればたいそう夜景が綺麗だろう。実際、アメリカ人には世界三大夜景にシスコの名をあげる人がいるらしい。ちなみに日本人の言う世界三大夜景は「函館、香港、ナポリ」。アメリカ人は函館の代わりにシスコと言うそうだ。でもなんとなく予想はできるが、シスコは函館に勝てないだろう。
下山してすることがないから空港に向かう。空港ならなんかあるだろうと思ったが、そんなことはない。空港にも何もなかった。ただ、広いからあちこち行った。でも何もない。バーに入ってビール飲んで過ごした。その店のおばちゃんはとても愛想がよく、最近口を開くことのなかったおれに安堵感を与えてくれた。いや、変な意味じゃなくてね。
ボディチェックは噂通り厳しかった。靴は脱ぐわ、パソコンは開けて調べられるわ、財布も小銭まで確かめてくれるし…。まぁしかたないよね。
中に入っても当然暇つぶしになるようなものはなく、搭乗口に落ちてた英字新聞を読んで過ごした。
24:50発

今日はヨセミテ国立公園へ行く。日帰りのツアーをあらかじめ日本で予約しておいた。料金は12000円くらいだったかな。
朝7時半にどっかのホテル集合。ユースから何ブロックか歩いた。バスには全部で20人くらい乗った。シスコの街中を走り、やがてフリーウェイを走る。まだこの時点ではアメリカの大地を感じさせる真っ直ぐな一本道はでてこない。途中、ドライブインに寄る。コンビニとマックが併設されていた。飲み物を買ってバスに戻るが、バスに誰もいない。しかし、その隣のバスにさっきまで乗っていた人の顔がある。どうやらここでバス丸ごと取り替えだったらしい。アナウンスは何言ってんのかわかんなかったから大変だ。
ヨセミテまでおよそ5時間。寝るのもいいが、景色を見るのが楽しい。ずっと向こうまで続く大地を見ているとアメリカに来たって気がする。峠を越え、ヨセミテに入る。もっともヨセミテらしい写真が撮れるビューポイントに寄ってから公園内に入る。ビューポイントではおれが一人なのをいいことに何人にも写真を頼まれた。
バスを降りる前にバスガイドに念を押された。バスは15時45分には出発する。乗り遅れても責任はとれない。明日のバスに乗ってくれ、と。まぁ当然のことだが、こんなところに置いてかれては困る。そんなわけでおれはびびってどこにも行けなかった。ほんとはチャリでも借りてグルッと周ってみたかったがやめた。なんせ園内の道がわからない。ロッジでメシ食って、おみやげを見た。ロッジにはやたら日本人がいた。おみやげは当然、ヨセミテの自然水。これを買いにきたようなものだ。「ザ・ロック」でメイソンがハンビーで逃げるシーンがあるが、その途中で水を運ぶトラックをぶっ壊す。それがこのヨセミテの自然水。そんなわけで水を買えて満足。日本に持って帰って友達に自慢しようと思ったが、めんどくなってニューヨークあたりで飲んでしまった。
そして、近くの滝に行ってやり過ごした。滝の近くにはリスが何匹もいてかわいかった。
バスには予定通り戻って、時間きっかりに出発。ここに泊まる人がいるから行きより人が少ない。
帰りも途中ドライブインで止まった。今度はコンビニというよりはさびれた商店。この店の前の道路はどこまでも真っ直ぐ続いてそうなアメリカ的道路。でも、ヨセミテまでの間、こんな道路は少なかった。
シスコには19時くらいに着いた。帰りは早かった。バスから見えるシスコの夜景がきれいだった。

朝7時には起きて準備した。ほぼ同じくして同部屋の日本人も起きた。スイス人も起きた。せっかくだからその日本人と朝飯一緒に食って、フィッシャーマンズワーフまで行くことにした。スイス人は坂の多いシスコでスケボーするために来たらしい。しかし、ユースは初めてなのかよく寝れないと愚痴っていた。
ユースの近くでお決まりのファーストフードを食べる。その日本人はKO大学の物理学科所属らしく、歳はおれと同じで3年生。全米を網羅するバスのアメリパスを使って3週間くらいかけてアメリカ一周するとか言ってた。シスコは1泊だけで今日の昼にはロスへ向かうと。2人でケーブルカー乗ってフィッシャーマンズワーフに着く。まだ9時前。レンタサイクル屋があって、KOの彼はレンタルして去っていった。おれは9時出航の船でアルカトラズ島へ行く。早く着いてしまったので、付近をブラブラする。グァーグァー泣いてると思ったら、大量のアザラシ。しかも全て野生。よりによってなんでこんなところに集まってしまったのか。
9時出航。あらかじめチケットは日本で予約しておいた。9月2日にしては寒すぎる。コート持ってくりゃよかった。船には大量の観光客がいた。島が近づくにつれみんな写真を撮る。
島に着いた。一人が拡声器使ってなんか説明してたがほとんど聞き取れず。そして思い思いに島を巡る。
ここで、アルカトラズ島について。「ザ・ロック」って映画の舞台になったんだけど、何十年か前まで本当に刑務所として使われて、維持費かかりすぎるから刑務所やめて国立公園にしたらしい。島の周りには寒流が流れてて潮の流れも速いと。それで脱獄不可能とか言われてたらしいけど、実際には何人か成功したみたい。そんなのがアルカトラズ島。
もちろん刑務所の中も見れて、檻なんかもある。これは映画でも出てきたから感動した。島の行ける所はくまなく行って、やっぱ映画に出てきた風景ってそうないねぇって半分ガッカリしながらも納得して帰った。
意外とアルカトラズが早く終わって困った。とりあえずピア39で昼メシを食う。そして、おれもチャリをレンタルしてゴールデンゲートブリッジのほうに行ってみたくなった。レンタル屋のお姉ちゃんは親切丁寧に教えてくれた。橋まで何分だとか、橋を渡って対岸から船に乗ってくるといくらかかるだとか。チャリは日本にもあるかんじのマウンテンバイク。出発前にパシャリと写真撮られてれっつごー。道はなんとなく、海沿いを行く。途中、なにやら美術館みたいなのがあって、もしやと思い寄ってみた。やっぱりそうだ。ここは、メイソンが娘に会うシーンで使われた美術館だった。そんな偶然に満足してチャリを進める。迷うことなくゴールデンゲートブリッジの入り口まで来てしまった。おみやげ屋さんもあってなかなか。だが、肝心の橋は霧がかかっててっぺんまできれいに見えない。まぁまたそれもよし。橋から下見るとそりゃもう怖かった。でも車で渡るのよりもチャリのほうがいいかもね。渡ってるってかんじ。
道なりに走っていくと、のどかな住宅街に出てきた。こちらはシスコの対岸の街。なんて街だか知らないが、シスコの喧騒から離れて落ち着いた気分。ここでどうしてもトイレに行きたくなり、仕方なくレストランに入ってトイレと引き換えに10ドル近くもするデザートを食べて出てきた。
ここからシスコのピア39まで船で帰る。若干料金は高くなるがちゃんとチャリも持ち込みできて、置き場も完備されている。船はアルカトラズ島をかすめるように通る。午前中では見られなかった島の裏側を見れてよかった。むしろこっち側からのほうが「アルカトラズ」って雰囲気が出てるかも。
着いて、チャリ返して適当にプラプラしてユースのほうに戻った。
夕食を食べようと思って、日本にもある某カフェの前でじーっとメニューを見てると「ガウーッ」って誰かにリュックを叩かれた。びっくりして振り返ると汚らしいババァがこっちをにらみつけていた。なんだかわからないが、とりあえず逃げた。
んで結局、何を食べたか思い出せない。
裏側から見たアルカトラズ

2003年9月1日。念願のアメリカの地を踏む。
このとき土日にしていたバイトを2週続けて休むことができず、がんばっても11日間しか使えなかった。そこで行きたい都市をサンフランシスコ、ヒューストン、ニューヨークの3つに絞り、なんとか効率よく周れるよう計画を練った。しかし、各都市の距離が離れているのもあり、時間節約の意味もあって移動が飛行機になってしまい、なおかつ日本とアメリカの往復にJALの正規割引航空券を買ってしまったため、結局飛行機代だけで12万もかかってしまった。
サンフランシスコもヒューストンもニューヨークも、どれも自分の見た映画の影響で行きたくなった都市だ。中でも「ザ・ロック」の舞台となるサンフランシスコは特に思い入れが強く、一番最初に訪れるべきアメリカの都市はサンフランシスコだと自分の中で勝手に決め付けていた。
そして、海外初一人旅もこのアメリカだった。
17:50成田発、11:10サンフランシスコ国際空港着。JALの飛行機は可もなく不可もなくってかんじだった。入国審査ではかなりしつこく聞かれた。「何しに来た?」「観光だ」「本当に観光か?」「観光だけだ」「どこに泊まるんだ?」「ユースホステルだ」「帰りのチケットを見せろ…ヒューストンへ行くのか?…」とまぁ、出入国カードに書いてあるにも関わらず疑い深く聞いてきた。最後には仕方ないから通してやるとでもいいたそうな顔で入国スタンプを押してもらった。べつにおれの人相がどうとかって問題ではないだろうが、あのテロ以後は大変なようだ。
空港から市内まではBARTで楽に移動できた。降りて真っ先にシスコ滞在中の宿、ダウンタウンのユースを探した。地図を見れば駅からすぐ近くなのはわかったが、時差ぼけで思考力がなく行ったり来たりしながらようやくたどり着いた。日本では一度だけ泊まったことがあったが、海外のユースは初めてだった。日本人もいればいろんなお国の人がいた。
部屋に荷物を置いて、眠いというかぐったり感を我慢して街を歩いてみることに。駅のすぐ近くはシスコ名物のケーブルカーの発着所になっていて、観光客が行列を作っていた。こりゃしばらく乗れないなーと思い、とりあえず乗り物乗り放題券を3日分買ってから大通りを歩いてみた。途中、ファーストフードで昼食をとって、とくにすることもなくなったからミュニメトロ(路面電車)に乗ってフィッシャーマンズワーフへ行ってみる。運良く座れたもんだからこっくりこっくりなってしまって困った。せっかくのシスコなのに景色も見ずに寝てしまっては…。
ピア39はかなりの人でにぎわっていた。どうやらこの日はアメリカの祝日だったようだ。海に向かって店が並び、そして海の向こうにはアルカトラズ島が見えた。霧がかかってはっきりとは見えなかったが、ついに来たかーとしみじみ浸っていた。島には明日行く予定だったので、とりあえず店なんかをぶらつく。通り沿いにレインフォレストカフェを見つけた。舞浜で何度かお世話になっていただけにこんなとこにもあるんだーと思った。まぁこっちが本場なんだが。
少し海沿いを離れるとケーブルカーが回転して方向を変えていた。どうやらそこが終点でこれから帰るらしい。まだ客もそんなにいないからついでに乗って帰ってしまおうと思い、乗り込んだ。これがあのケーブルカーかぁとことあるごとに感激していた。シスコは坂の街としても有名で、出発するとけっこうな坂道を登っていく。座っているこっちが滑っていきそうなくらいだがうまくできている。終点まで行き、今日のところはすることもないので部屋で昼寝をすることにした。
19時くらいになって起きて、何か食べに外に出た。あまりお金を使いたくなかったので近くにあったピザ屋で済ます。日本では見慣れない、ピザをワンピースずつ注文できて、テイクアウトでもその場で食べてもいいといったかんじの店だった。一通り客がどう注文してどんな風に出てくるかを観察してから注文した。ワンピースくらいじゃ足りないだろうと思っていたがけっこういっぱいになった。
部屋に戻ると日本人が一人いた。適当に挨拶してその人は出て行ったが入れ違いに外人が入ってきた。話をするとどうやらアイルランド人らしい。これから飲みに行かないか、と誘われ、せっかくだから行くことにした。そのアイルランド人はこのユースで知り合ったのだろうアイルランド人とスペイン人を連れ、こっちもさっきの日本人に声をかけ5人で飲みに行った。行った先は目の前のアイリッシュパブ。自分はこのとき21歳だったがもう一人の日本人が今月の誕生日に21になるとかで、一人だけノンアルコールだった。酒を頼むときに店員がカードはないか?と聞き、なんかよくわからないが自分だけカードを出した。なんだみんなの分おれがおごるのか?と思いきや、後日来た請求書には自分の飲んだ分だけだった。不思議なシステムだ。
しかし、話には全く参加できなかった。彼らのナチュラルスピードの英語にはついていけなかった。たまに気を使って、簡単な言葉で振ってくれるもののこっちも大して答えられない。日本人二人は蚊帳の外だった。こういうときもっと英語勉強しときゃよかったと後悔する。
1時間半ほどで店を出て、外人さんたちは風俗に行くとかで、何も話せないおれらが行っても迷惑だろうと思い、部屋に戻って寝た。