午前中はhanzoと別行動で、おれはマッサージ屋へ。店の前には99の岡村が無問題の撮影のときにこの店を訪れたらしいポスターが張ってあった。店を開けて間もないためか従業員は一人だけで準備におわれていた。マッサージはたしか1時間くらいで、まぁそこそこ気持ちよかった。一応言っておくと、決して怪しい店ではなかった。
昼からhanzoと合流してとりあえず中環に行った。眺めのよさそうなエスカレーターがあるってことで上ってみたけど全然たいしたことはなかった。むしろてっぺんまで行ったら帰りの手段に困った(下りのエスカレーターはない)。階段で降りるのはとてもだるいからバスに乗って下まで行った。そのバスもどれに乗ったらいいかわからず困った。なおかつ降りたところもわからず、見覚えのあるところまでけっこう歩いた。暇つぶしにはなったがかなり無駄な労力を使った。
それから九龍へ渡り、まずCD屋へ。おれはさんざん見といてここでは買わなかった。んでスーパーへ。香港のみやげになりそうなものもあったがやっぱりおれは買わなかった。次はスイーツの店のサービス券をもってたからそこへ。杏仁豆腐が食べたかったのにメニューのどれが杏仁豆腐かわからず、適当に豆腐って書いてあるの頼んだら、味のない豆腐が出てきてがっかり。その後、大手CD屋へ行って、香港2日目にネイザンロードを歩いていたときに見つけたアイドルのポスターと同じCDを見つけて買った。ちなみにそのCDにはプロモも入っていて見たけど、誰が誰だかわからなかった。歌もふつう。彼女たちは今頃どうしているのだろう。そして、地球に載っていた菓子屋に行っておみやげを買った。
ホテルに戻って寝て、暗くなりだしてから香港の夜景を見に出た。路面電車に乗って、上り坂を歩いてケーブルカーの駅にやってきた。ここからビクトリアピークへ行く。まぁ場所が場所なだけに日本人もちらほら。狭くて急な線路を登っていく。よく作ったなぁと思う。着いて駅を降りると土産物屋がちらほらあって、さらにエスカレーターで建物の上に行くとあの有名な夜景スポット。外に出ると風が強かった。天気は曇り。夜景はまぁ綺麗だったが、天気のせいもあってかどんよりしていた。でも、今まで見た夜景の中では一番かもしれない。今度はぜひ晴れた日に見てみたいね。
来た道を戻り、路面電車に乗って中環の一つ手前の停留所で降りて食堂を探した。ちょっと歩いて、周りと比べると全然綺麗な店に入った。確かラーメンみたいなのと何かを頼んだ。まぁハズレではないことはわかっていたが、日本人の口にも合う作りでおいしかった。
毎度のことだが旅の後半になると、写真撮るのも疲れてめっきり枚数が減る。この日はビクトリアピークで撮った2枚だけ。
中環の朝市をぶらついてから粥屋で朝食。おれは海鮮系の粥を頼んだのだが、殻がいっぱい入ってた。不味いというより作りの雑さに降参。
そしてこの旅のメインイベント、マカオへ。高速船に乗って1時間ほどでマカオ着。香港もそうだが同じ中国なのに出入国審査がある。港からバスに乗ろうとして香港ドル紙幣を見せたらダメだと言われた。香港ドルがいけないのか紙幣がいけないのかわからず、仕方なく歩いて行くことにした。けっこう歩いて、途中で見つけたマカオ料理屋というかポルトガル料理屋で昼食。まぁまぁだった。そしてまた歩いてカジノ・リスボア着。でもまだ昼間だからってことで市内散策。何とか広場に来るとポルトガルっぽい建物が見られた。さらに細い道をけっこう歩いてロープウェイに乗り、山の頂上へ。ここからマカオ全体が一望できる。確かに香港とは違う雰囲気。昔の砲台とか見て、下山した。
日が暮れ始めてからカジノ・リスボア入場。中には中国人観光客がいっぱいいた。おれのことを中国語で話しかけてくるやつもいた。中国(香港)3日目ともなるとおれの顔も中国人っぽくなってしまったのか。
おれがやったのは深夜特急でもお馴染みの「大小」ってやつ。カジノは初体験だったが、あの賭けてから結果が出るまでの緊張感が何とも言えない。ギャンブル好きの人の気持ちがちょっとわかった気がした。当ててもはずしてもそんなドキドキ感にやみつきになってしまった。4000円くらい持っていた金は全てすっとんでしまったがとても楽しめた。ていうか、カジノで4000円しか使えないなんてビンボーだね。本当は借金してでもあと1万円分くらいやりたかったが、何とか思いとどまった。
帰りは21時くらいだったかな。香港島に着いて近くの屋台街を探したがどうやら潰れたようだった。夕食の場所が見つからず右往左往。結局、中環の隣の駅近くの店で麺類を食べた。たしかこのとき飲んだサンミゲールってビールがおいしかった。フィリピンのらしいが、飲めてよかった。
2日目。窓の外はすぐ海でスターフェリーが走ってた。異国って雰囲気が漂っていた。
とりあえずそのスターフェリーに乗って九龍へ。客はビジネスマンもいれば観光客もいた。こんな船が市民の足となってるのはおもしろい。九龍側に着いてまずネイザンロードを歩いた。そう、香港に来たのは少なからず沢木氏の「深夜特急」に影響された部分があった。これがあのネイザンロードかぁってかんじで歩き出した。ビルから道路の中央まで看板が飛び出すなんて日本ではあり得ない。信号は常に音鳴ってるし、車やらトラックはうるさいし、まさに喧騒。途中、脇にそれて朝飯を食べた。いかにも地元の人が利用するってとこで、漢字のメニューで適当に頼んだら適当にまずくないものが出てきた。食べ終えてまたネイザンロードを北へ向かって歩いた。途中、アイドルのでっかい広告があった。アイドル探検隊の2人としてはどうしても見逃すわけにはいかない。「COOKIES」ってグループでその中の4人がまたユニットを組んだようだ。その4人の中で誰がいいかを評して、また歩き出した。
かなり歩いてから脇にそれて青空市場ならぬところに出た。道路脇にずらーって店が並んで野菜やら肉やらガラクタたら活気良く売っていた。こんな異国の日常の風景ってすごいいい。
そういや、香港ではビルの工事なんかで使う足場が鉄骨ではなく全部「竹」でできていた。何十階もあるビルでも竹が使われていて折れないのか心配になる。まぁおそらく竹が折れて死んでも命の値段が安いからどうってことないということだろう。他に代わりはいくらでもいるってことね。
さんざん歩いて疲れた。とりあえず香港島に戻ってきてもすることはなかった。まだ13時半くらい。しばし考えてどっかの島に行ってみることにする。地球で探して「ラムア島」に決めた。香港から船で20分ほど。島はいささかのんびりしてて香港の騒がしさとは全く逆。初日に来るより旅の終盤で来るべきところだったかもしれない。着いてまずレストランへ。この旅で最もリッチな食事になった。値段なだけあってそれなりにおいしかった。
店を出てぶらついた。道は細く、乗用車は一切なくて荷物運搬用のバギーカーみたいなのが走ってた。香港の田舎的風景ぷんぷんだった。どうやら島の反対側まで歩いて行けるらしいってことで、歩き出してみたが道に迷って引き返してきた。そして、とくにすることもなく香港島へ帰っていった。
夜はまた九龍へ繰り出してみた。昼間はただの道だったところも夜になると露店だらけになる。夜のほうが活気があって面白い。
露店の一部では日本語が書かれたTシャツが売られていた。無印の説明書か何かを意味もわからずぱくったようだった。そんないかさま物がけっこうあったが、一番笑えたのが四角いアンパンマンのぬいぐるみだった。どっちなのかはっきりしてほしいよね。さすがはいい加減な中国人。それとも笑いを心得ているのだろうか。
まぁそんなことはどうでもよく、香港の夜は人も多くて明りも多くて安心して歩けた。ネオンなんかも怪しげで以前から持っていた香港のイメージそのままだった。
帰りは2階建てバスで密かな夜景を楽しみながらスターフェーリーの乗り場まで行った。乗り場の付近は、対岸の香港島の高層ビルが見れてけっこうきれい。地上から見る夜景がこんなにいいとは。上海の外灘の夜景も良かったけどここもまたいい。香港と言えばビクトリアピークから見る夜景だけど、それは4日目の夜の楽しみにとっておいた。
そしてスターフェリーでホテルのある中環に戻って、またコンビニ寄ってホテルに帰った。
2004年3月15日。hanzoからの一通のメールに始まり、香港行きが決定。今回は大手旅行会社のフリープランのツアーを使った。4泊5日で4万円ちょいだったかな。
出発当日にお気に入りのBOSEのヘッドホンが壊れた。良質な音を奏で、飛行機の中で騒音対策にもなる優れものだが、香港持ち込みを断念しなければならなかった。しかし、このまま放って置くと2週間後に行くトルコにも持っていけなくなる。ってことで、成田行く前にスーツケースを引きずって渋谷に行き、修理に出すはめになった。
旅行シーズンってことで、成田は混みまくっていた。着いたらまずメシを食おうと思っていたのに、すごい行列ができていてあせって列に並ぶ。後にhanzoと合流してスタバ行ってふらついて出国手続。
何航空に乗ったか忘れた。右隣の席はhanzo。左隣は現代的(?)香港人。一人は赤い髪してた。だせぇにもほどがある。後で気付いたが香港人はやたら赤髪が多かった。
飛行機は無事離陸。水平飛行に入ると、前やら後ろやらで中国人がワイワイやりだした。通路で立ち話したり4列の席に5人座ったり…まるで周りのことは気にならないようだった。すごいね。そして、着陸して止まった瞬間、中国人は出口めがけて一斉にかけだした…。
送迎のおっさんに連れられホテルへ。このときツアー客はおれらを含めて4組だった。ホテルはルネッサンス・ハーバービュー。普通に泊まると1泊3万以上する高級ホテルらしい。地球によるとプールがあるって書いてあったけど、時期が時期なだけに水は張ってなかった。
ホテルに着いたのは日付が変わって0時30分くらいだった。とりあえず部屋の高級っぷりにびびって窓から少なからず夜景が見えて満足した後、コンビニ目指して散歩してみた。
空港で「八達通」っていうスイカみたいなカードを買っておいた。この時点では日本より香港のほうが先をいってたね。ホテルから5分くらい歩いたところにあるセブンに行った。人通りもほとんどなく、途中にはいかがわしい店もあったが危ない雰囲気はしなかった。
海外行くとコンビニってけっこう面白い。置いてる物なんか違うし、土産物屋なんかより全然土産になりそうなのがある。ただ、ここ香港のコンビニでは物価の高さに驚いた。日本とほとんど変わらない値段にがっかりしながら一人ホテルへと戻った。