4元ブログ

4元を返さなかった人達による、旅関係のウェブログ。

タイ(5)

バンコク旧市街

朝9時半頃ホテルの朝食を食べていると、同じ歳くらいの男が入ってきておれの後ろに座った。食事しながら後ろ向いて話すのはきついから食べ終わってから話しかけてみた。一瞬見た彼の風貌からバックパッカーには見えないところがおれにとっては好印象だった。「日本人ですか?」と話しかけたがよく考えてみると日本語で日本人ですか?と聞くのは馬鹿げている。おれが彼の席に移って話し始めた。その人は「ムカイ」という名で、学生だと思っていたら社会人で仕事でタイに来ているということだった。タメだと思っていた自分が恥ずかしかった。家はバンコクのずっと北のほうにあって、土日を利用してバンコクに遊びに来たと。そこであれこれタイ攻略法を聞いてみた。おれは出発前に外務省のサイトで「タイでコレラ流行の兆し」というのを見てかなりびびっていたが、ムカイさんはその情報に驚いていた。おれなんか何度も蚊に刺されてるよ、と。まぁ他にもアユタヤはいいとか、チェンマイはいいとか、ゴーゴーバーは意外と安全だとか教えてくれた。そして、ムカイさんは仕事があるから帰るということでお開きにした。
今日はバンコクで観光らしいことをしてみようと思っていた。ってなわけでBTSから地下鉄に乗り換えてホアランポーン駅に行った。地上に出てすぐ、チャイナタウンを目指して歩こうとしているとき、おっちゃんに話しかけられた。英語で話しかけられ、日本人だと言うとおっちゃんはなんか残念そうだった。そのおっちゃんは日本人にも中国人にも見えたが、タイ人だった。いやほんと意外と日本人とタイ人は似ている。そしておれがワットポーのほうに行くというと連れて行ってやると言う。連れて行ってもらう気はなかったが一緒に歩き出した。おっちゃんは日本の「クリタウォーター」に勤めていてラオス国境近くの街に住んでいるが会議でバンコクに来たのだと。そして夕方に電車で家に帰るからそれまでの間、散歩してるのだと言っていた。「クリタウォーター」はCMなんかでも見たことあるし知っていたが、そのおっちゃんはいまいち信用できなかった。ただ、ガイドには見えないし、本当に好奇心と親切心で案内してくれているのだとしたらその気持ちを無にするのも心が痛い。くそ暑くて激しい騒音の中、英語で会話しながらチャイナタウンを歩いた。
チャイナタウンは日曜のせいもあってかものすごい露店の数と活気だった。じっくり見て回りたかったがおっちゃんとの話にいっぱいでつかつかと歩いてしまった。チャイナタウンを抜けてちょっと歩くと川に出た。これが有名なチャオプラヤー川。とても汚い。子供が泳いだり水遊びしていたが、おっちゃんも「あんな川の中に入ったら即病院行きだ」と言っていた。全くその通り。
そして船着場で船に乗った。おれはてっきり対岸に渡るのだと思っていたら、船は川を横切り、支流のほうに入っていった。おっちゃん曰くこっちはバンコク旧市街だと。確かに、観光客を乗せたボートと何隻もすれ違った。川の両岸は家。水の上に立つ家だったり、高床式の家だったり。べつに来たくて来たわけではないが、こんなところもあるのかと、これもバンコクなのだなと感心してしまった。しかし、この船の料金が気になっていた。
おれの思いとは裏腹にボートはどんどん奥へと進んでいく。たとえここで逃げたとしても全く道はわからないからこのまま身を委ねることにした。そして、おれがマンゴー好きというのを聞いたおっちゃんがマンゴージュース屋に連れて行ってくれたがあいにく休みだった。そこでやっとボートは引き返し始めた。引き返してすぐ岸にある店に入った。かなり年代物の店だ。おっちゃんはビールを頼み、おれはペプシを頼んでまた喋った。しかし、おれはおっちゃんの話が半分も理解できなかった。というより理解できた自信がなかった。こう言っているであろうという推測はできても確証がなかったからだ。こういうとき英語ができないのを悔やむ。
そして1時間近くその店にいた。お代は全部おっちゃんが払ってくれた。これで少しは疑いが晴れた。お互いの連絡先を交換してボートに乗った。
ボートがチャオプラヤー川に戻ってきたとき、おっちゃんが船頭に料金を聞いた。なんと1800バーツ。おれはびっくりして何度も聞き返した。破格に高い。でもおよそ3時間も乗ってたし、普通ならこの1隻に何人も乗るから割れば安いらしい。おれは800バーツしか持っていないと言い(本当はもっと持っていたけど…)、おっちゃんは困った顔をしていたけど許してくれた。おれを元に乗った場所に降ろし、おっちゃんは電車の時刻が迫ってるってことでそのまま船でホテルの近くまで行くということだった。最後にワットポーまでの道を教えてもらっておっちゃんと別れた。
確かに800バーツは予定外の出費だったけど、バンコクの古い町並みは見れて良かったし、なんせあのおっちゃんと出会えたことがとてもうれしかった。
船着場からすぐワットポーに着いた。ここは寝てるお釈迦様が有名なところ。まぁさすがに観光客も多く、写真をパシャリと撮ってすぐでてきた。
近くに王宮なんかもあったけど素通り。目指すはカオサン通り。世界中からバックパッカーが集まるところ。まぁおれはなるべく無縁でいたいと思うところではあるが、日本人を含め外国人が多かった。いやほんとあんなに日本人に会うとは思わなかった。
またチャオプラヤー川に戻り、船に乗ってBTSの始発駅へ。船が市民の足となるのもいい。この日はタイ旅行中で一番歩いた。そしてナーナーに戻った。ホテルに戻ったのは18時過ぎ。
部屋で少し涼んでから、近くにある元タイ副首相が経営するレストランに行った。レストラン自体に興味があったのではなく、レストランに併設されたコンドームをデザインしたショップに興味があった。その元副首相はコンドーム使用運動なんかもしたらしい。コンドームをかわいくデザインしたマグカップやTシャツなんかが売られていた。なんとなく眺めてからレストランのメニューを見てみた。一人で高級なものを食べる気はしないのだが、一度くらいいいかって気分になり入ってみた。辛いものは嫌いだけど、タイに来て食べないのもなんだから、トムヤムクンとタイカレーを頼んだ。まずトムヤムクンが出てきた。エビときのこがふんだんに入ったココナッツ味スープ。これが激辛〜。涙を流しながら食べてた。途中でカレーが出てきたからカレーにチェンジ。カレーは甘口を頼んだから辛くはないが、ココナッツの味が好きにはなれなかった。肉なんかはすげぇやわらかくておいしいんだけど、あのココナッツ風味はねぇー。結局、トムヤムクンはギブアップして店を出た。やっぱりタイ料理はおれの口には合わないのか…

Posted by 岡田 at June 02, 2005 01:56 AM | コメント (0) | トラックバック (0) | Clip!!

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