4元ブログ

4元を返さなかった人達による、旅関係のウェブログ。

シルクロード〜トルファン

honryu12.jpg

そう、旅の中盤はこの寝台列車がとても苦痛だった。することはないし、しゃべる人もいないし。景色を見たくてもだいたい窓側の席は占領されている。みんなそこそこ仲良くなってしゃべったりなんだかんだしてたが、おれはそうはいかなかった。
トルファン到着後、ホテルで朝食。たしかバイキング形式だった。その後、高昌故城。たしかロバ車にひきずられて、昔は城だったであろうところに連れてかれた。この帰りだったか、及川さんが旗持ってチャリに乗ってた姿がかなり笑えた。と同時にこんな人に旅連れてこられてたのかと悲しくなった。
お次はアスターナ古墳。勝手にしてってかんじ。
次は火焔山を横目にベゼクリク千佛洞。ここは日差しが強かった。そういやアイス食べた。暑かったからねぇ。
んで、交河故城。なんだかボコボコした岩の間を縫うように進んで行く。途中、馬さんが美脚を披露し
ていた。きれいすぎるぜ、馬さん。そんで、思い思いに崖から夕陽を眺めたりした。とてもとても綺麗だった。こういうところでボーっとするのはとっても好き。
ホテルに戻って、屋台に行った。けっこう広くていっぱい店あった。その中のシシカバブを売ってる店に座って、ビール飲んだりブドウ食べたりワンタンが入ったようなスープ飲んだりシシカバブ食べたりした。このカバブはおいしかったね。1本2元だっけ?安いしうまいし、最高。でもこの日の食ったもののせいかなー、後のウルムチで痛い目にあった。
2日目。午前中は基本的に自由だが、行きたい人はぶどう園とか行くらしかった。おれは同部屋の「ちゃん」に起こされたが、めんどくさくて寝てた。んで気付いたら置いていかれてた。11時くらいになってようやく起きて、腹が減ったからホテルの目の前のJohn's Cafeに行ってパンケーキとか食べてた。するとそこへイスラム系のおっちゃんが来て話しかけてきた。とても日本語がうまく、なんら日本人とは変わらない発音をする。名は「オスマン・ママット」。ガイドらしく、日本人観光客を相手にすべく日本語を習い始めたそうだが、その熱意と完成度の高さには驚かされた。コーラを飲みながら話をしていると、いかついイケメンども5人がそのカフェに入ってきた。ママットはおれに観光に行かないかと誘ってきた。よくあるのは近くの砂漠に行って、40℃くらいの砂の中に入って汗を流し、病気を治すってものらしい。興味なくはなかったが、別に病気じゃないからやめた。んじゃイスラム教の聖地に行こうと言い出してきた。ママット曰く、イスラム教には7つの聖地があり、その一つが、トルファンの近くにあるらしい。んーと考えていると、じゃあそこにいる5人も連れて行こうっとことになる。その間に逃げてもよかったが、なんとなく話がまとまってしまい、1人105元で行くことに。この旅では破格に高かったが、まぁよしとしよう。ワゴン車1台に運転手とママットと日本人6人でその聖地を目指す。
そのイケメン日本人5人はみな大学生で、大学生協のシルクロードツアーを利用してきたらしい。5人のうち3人は大阪の高校のときの友達同士で参加。もう2人は広島大学の医学部生。2組は別々の日程だが行くところがけっこうかぶっていたらしく行動を共にしていたそうだ。彼らはおれが64人のツアーで来ていること、ツアーとは別行動していること、安いことななんかに驚いていた。
道は未整備の悪路を1時間ほど走り、ようやく村というかんじのところに来た。素朴で貧しそうな村だった。村には何個かモスクがあり、その1つに連れて行かれた。先客が親子3人ほどいて、いっしょにコーランだかなんだか知らないが教祖の話を聞かされた。モスクの奥に洞穴があって、そこは昔、どっかから逃げてきたイスラム教の偉い人が入っていったまんま出てこなくなった穴らしい。その狭い穴に入ったが、だからどうしたってかんじ。5人と話した結果、結局ここに来て一番楽しんでいたのはママットだという結論に達した。
モスクの写真を撮っているとデジカメが珍しいらしく先客の子供達が寄ってきた。まぁここに来るのはれっきとしたイスラム教徒なんだろうが写真に関してはうるさくなかった。撮ってくれ撮ってくれと言われ撮って画像を見せるととても無邪気に喜んでいた。ついでに5円玉をあげると穴がやはりあいているのは珍しいらしく、これまた喜んでいた。最後にみんなで記念撮影をして帰った。
またまたJohn's Cafeで日本人6人で飲み会が始まった。酒と言っても青島ビールくらいしかなかったが。大学生活やら旅の話やら女の話やら…とにかく盛り上がった。途中、偶然にもママットに連れられてhanzoがやってきた。そこで7人でまたまた盛り上がる。最後のほうには下ネタも多くなり、万国共通的な笑いなのだと実感した。1人1瓶くらいしか飲んでないがとにかく盛り上がり楽しくて楽しくてしかたなかった。そしてこのとき初めて、この旅が楽しいものであると思えた。旅でこうして知らない人と出会って喋って語って…、旅の楽しさってこういうものだったって忘れてたものがよみがえってきた。そして彼らが敦煌へ旅立つ時間になり別れた。最後には何の躊躇もなく携帯番号とメールアドレスを聞いた。日本帰ってからも連絡取り合おうと言っていたが、帰ってからも、2年以上経った今も連絡をとったことは一度もない。しかし、これはこれでいい。その一瞬の出会いがとても楽しく思えてくる。日本にいるときは、知らない人に話しかけて短い時間を共にするなんてこと珍しいが、旅に出ればそれが自然にできて、またそれが旅の楽しさでもあると思う。
酔ったまま、ウイグル舞踊鑑賞に行った。なんか急に現実に戻された感じで寂しさもあったが、彼らとの出会いがおれを吹っ切れさせ、その後の旅を楽しいものに変えてくれた。
次の日の朝、バスで数時間かけてウルムチへ向かった。

モスクの洞穴

みんなで記念撮影


Posted by 岡田 at December 03, 2004 02:25 AM | コメント (0) | トラックバック (0) | Clip!!

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