« イラン(4)〜イスファハン | メイン | イラン(5)〜イスファハン »

香港・マカオ2006(2)

タイパ・サンデーマケット

朝はこのパターンだった。おれが先に起きてシャワーを浴びて、おれが浴び終わった後の物音で相方が起きてシャワーを浴びる。
朝食は吉ギュー。つい何日か前にクアラルンプールでも食べたが、海外じゃないと食べられないから、食べられるうちに食べる。これがまたやっぱりうまい。香港料理ってほとんど微妙だから、吉ギューみたいな逃げ場があると落ち着く。
チェックアウトして地下鉄に乗って、マカオ行きフェリーターミナルに来た。乗り方は前と全く変わらず。最後の2枚のチケットを買って、出国審査を受けて、乗る前に座席番号をもらって乗船。1時間ほどでマカオ着。
今日から2泊はハイアット・リージェンシー・マカオ。高級ホテルの割には安く泊まれた。
フェリーターミナルを出て、ホテル行きのバスを探して右往左往してると「タクシー、タクシー」と客引きが激ウザだった。発展途上国ではお決まりの光景だが、まさかマカオで客引きに出会うとは思わなかった。
観光案内所で地図をもらったりして待っていると、バスの時間が来た。バス案内のところにいたお兄ちゃんがマカオ人としては珍しく親切に案内してくれた。
マカオは2年前とはがらりと変わっていた。バスが走り始めてすぐ、左手側(海側)には遊園地みたいな施設ができていた。そしてもう少し走ると右手側には「Sands(金砂)」というラスベガス風のカジノ。そんなカジノだかホテルだかわからないが街のあちこちで建設ラッシュだった。中国本土マネーを期待してのことだろうか。
15分ほど走ってハイアット着。ハイアットはリスボアなんかがあるマカオ半島から橋でつながったタイパ島にある。前回は来ていないエリアだ。どちらかと言えばこっちのタイパ島のほうがマカオの庶民的な雰囲気が味わえる。とは言ってもホテルは別格。ハイアットには小さいながらカジノもあるし、プールやテニスコートも備わっている。明らかに貧乏旅行ではない。
部屋に荷物を置いてからタイパ島の中心部へ歩いて行ってみた。ゴーストタウンではないと思うが、ゴーストタウンのように静かだ。店はあってもまるで活気がない。マンションもけっこう建っているけど、その割に人の姿がない。不思議な街だ。
タイパ・サンデーマーケットに来た。小ぢんまりとしたマーケットだ。地元民より観光客のほうが目に付くがこの辺に来ると人もいる。そして、マカオ、ポルトガル、中華料理のレストランやお菓子屋が並ぶ食街を歩いた。何となく目に留まるものもあるが、ここで買うつもりはないから適当に流した。食街の終点にマカオ料理のレストランがあって入るか迷ったが、相方は乗り気じゃなかったためやめた。

そして、車が行き交う細い道を歩いていくとカツバーガーのおいしい店があった。地球に載っていたから知っていたのだが、席も全部埋まって2、30人は並んでいるような人気店だった。ちょうど腹も減っていたってことでおれらも並んでみることに。どれだけうまいのかと待つこと10分ほど。2人で2個頼んでいくらかわからず、適当にお金を出して取っていってもらった。コーラと合わせて1人17パタカ。歩道のベンチに座って食べ始めた。まぁ確かにうまい。それにこの時期のマカオは多少なりとも寒く、そんな中での温かいものはうまくも感じる。ただし激ウマではない。まぁそんな感じで食べていたら、3分の2くらい食べたところでカツバーガーのある異変に気が付いた。カメムシみたいなのがカツとパンの間にいるではないか。びっくりしてよく見てみると、その辺の道路に落ちている枯れかかった葉っぱが油に浸されてしなしなになっている姿だった。しかもその葉っぱの半分は既に口の中に入っていた。急に気持ち悪くなって口の中に入っている分は全て出した。最悪な気分だった。せっかくおいしいと思って食べていたものなのに、裏切られた感じだ。残りのバーガーは食べる気になれず捨てた。がっつり落ち込むおれを相方は必死にフォローしてくれたが、あの落ち込み様は半端じゃなかった。
カツバーガー
だいたいあの程度のバーガーで列を作るなんて、中国人は普段どれだけまずいものを食っているんだ!あんなのうまくもなんともない(怒)
そんなわけで呆然と歩きながらホテルへ戻った。部屋に入ってもおれはブルー一色。しばし休んでカジノへ向かった。

ハイアット発の送迎バスは途中でリスボアにも寄る。ってことでリスボアで降りるつもりで乗ったのだが、途中で停車したところは明らかにリスボアから離れていた。前回の旅で行っていることもあってリスボアの位置はわかっていたため、ここで降りるはずないと思っていたらバスはそのままフェリーターミナルまで行ってしまった。まぁいいかってことでここはとりあえずSandsに行った。ラスベガス風カジノホテルだ。リスボアなんかとは比にならないほどでかい。1階は禁煙エリア。2階がめちゃめちゃ広くて喫煙もできる。2階のほうが最低掛け金が高めに設定されていて、奥のほうにはVIPルームも。「大小」の機械なんかも2年前にリスボアで見たのよりもきれいで新しい感じがした。「深夜特急」で読んだような、ごちゃごちゃした雰囲気、掛け声なんかもまるでなくて、皆いくらかスマートに賭けている様子。これにはどこか寂しさのようなものもあった。2年前のリスボアでは同じところに賭けた見知らぬ中国人から話しかけられたりもしたが、ここではまるでそんな雰囲気はなかった。しかも最低掛け金が100パタカと高い。おれの予想では20パタカくらいだったので計算が狂った。
ってことでリスボアへ行ってみたくなった。リスボアならあの熱気もあり、掛け金も安く済むだろうと思っていた。歩くこと15分ほどでリスボア着。ところがリスボアも2年前とはがらりと変わっていた。客もそれほど入っていない。いや、どこのテーブルにも客はいるが、人込みをかき分けてやっと賭けられるような、そんな感じはまるでなかった。最低掛け金も200くらいに上がっていた。これはSandsができたことによるのだろうか。それにSandsから比べると、古くて汚いイメージは拭えない。
そんなリスボアの落ちぶれっぷりにがっかりして再びSandsにやって来た。おれは、明日に照準を合わせて今日は下見だけにした。雰囲気や傾向を見ることは大事だと思って。それに最低掛け金が100パタカより低いところを探す意味もあった。なんせフロアが広いもんだから、テーブルを全て見て回ると相当な時間がかかる。ディーラーと勝負するところはやっぱり最低100だったけど、隅のほうにマシーンのルーレットがあった。それはなんと最低10パタカ。これを明日の狙いに定めた。明日、このマシーンを食い潰す。秘策はあった。絶対に勝てる自信もあった。そして今日はイメージトレーニングだけにして、夕食を食べて帰ることに。
夕食はSandsの2階にあった中華レストランで。45パタカの炒飯を頼んだら、2人前くらいの量が出てきた。相方の協力もあって1.5人前くらいは食べられたけど、あとは残した。
相方は今日から賭けていたし(負け)、なんだかんだカジノをぷらぷらしていたら、21:30近くになっていた。まぁとりあえずホテルに戻ろうってことで、21:30フェリーターミナル発の送迎バスに乗るべく走ったが、努力も報われずバスはおれらを残して行ってしまった。久しぶりの全力疾走だったため、ご老体の2人にはかなり応えた。お互いバスに乗り遅れた責任をなすりつけ合いながら待つこと数分、さっきまでの火照った体が冷めて寒くなってきた。この時期はやっぱりマカオも寒い。次にハイアット行きのバスが来るのは22時。ってことで思いついたのはハイアットの近くのニューセンチュリーホテル行きのバスで帰ること。探してみるとニューセンチュリー行きのバスが見事にいた。そんなわけで無事にホテルへ戻ることができた。
その後、相方はハイアットのカジノでバカラを賭け(勝ち)、おれは部屋で明日の作戦を練った。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://hanzo22.s11.xrea.com/mt/mt-tb.cgi/454

コメント (1)

気合入ってるなあ。

コメントを投稿

About

2006年05月19日 00:43に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「イラン(4)〜イスファハン」です。

次の投稿は「イラン(5)〜イスファハン」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。