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2007年04月 アーカイブ

2007年04月05日

ドバイ・ギリシャ(6)

ホテルの部屋から

8:21発のカランバカ行きの列車に乗った。4両編成くらいの小さな列車だが、満員になるくらい客が乗った。

この時期のギリシャはあんまり晴れないらしい。しかも2月は1年で最も雨が降る時期。ってなわけで乗ってる途中から雨が降ってきた。

終点のカランバカまで乗っていた客は少なかった。13:13頃カランバカ着。まだ雨は止んでいなかったが、傘をさすほどの強さではなかった。

地球の地図を見ながら今日のホテルRexを目指した。事前に日本にいるときにメールで予約しておいた。やはりこの時期はあまり客がいないらしい。おれの部屋は窓から奇岩が望める最高の部屋だった。

部屋に着いたのは13:30頃。今から世界遺産の修道院群があるメテオラ観光に行くこともできた。だが外はあいにくの雨。ホテルのフロントで明日の天気を聞いてみたら曇りだと言う。この時期はずっとこうらしい。ってことで明日メテオラに行くことにした。そうなると今日は暇になる。とりあえずネットカフェに行って、「世界の天気」で明日のカランバカの天気を調べた。やっぱり曇り。降水確率はなくて雨が降るかどうかはわからなかった。

明日の帰りの列車の席を予約しに駅へ行った。ところが駅員は英語ができないからか、やたら不機嫌だった。仕事なんだから愛想よくしろよ。13時発の列車は空いていなかったため、17:30頃発の列車を予約した。これなら明日はゆっくりメテオラ観光ができる。ていうか、むしろ時間が余って困るだろう。

部屋でひたすら旅行記の作成。暇なときにすることができるから、ノートパソコンは持ってきてよかった。重いだけあってちゃんと役に立つ。

19時頃。窓から見える奇岩はライトアップされていて綺麗だった。夕食をとるため、外に出た。どこで食べるかあてもなくふらふらし、とある店の前でメニューを眺めていると中からおっちゃんに招き入れられたのでそこで食べることにした。メニューはメインが3種類、そしてスープが3種類しかなかったが、温かいもの食べたいと思いビーフスープを頼んだ。ろくに料金表も見ないで頼んで良かったのだろうかと内心ひやひやしていた。そして、ビーフスープとパンが運ばれてきた。そのビーフスープ、見かけも良かったがほんとにおいしかった。あまりのおいしさにびっくりしてしまった。そのおっちゃんは「おいしい」とかほんのちょこっとだけ日本語を喋れた。この味なら日本人が大勢来ても全然不思議ではない。いざ会計になってみると、ジュースも含めて8.1ユーロ。全くだましはなかった。気が向いたらまた来ようと思って店を出た。
ビーフスープ
ちなみにギリシャでは庶民的な食堂のことを「タベルナ」という。

おいしかったが量は少なかったので、帰りにケーキを買って帰った。ここカランバカでは何軒もケーキ屋を見かけた。みんなケーキが好きなのだろうか。味も甘すぎず、値段も高くなくて久しぶりのケーキに満足した。

2007年04月17日

ドバイ・ギリシャ(7)

8時頃ホテルの朝食をとった。朝から雨が降っていた。11時頃チェックアウト。アテネ行きの列車が17:36だから、あんまり早く観光に出ても時間が余るだろうと計算していた。

ホテル代は30ユーロだった。地球には37ユーロと書いてあったが。なぜ安くなったかは不明だが、30ユーロであれだけちゃんとした

ホテルに泊まれたのなら良かった。ていうか、この旅で1泊当たりのホテル代が5000円をきったのはここだけだった。

タクシーでメガロ・メテオロンという修道院へ。地球には5ユーロ前後で行けると書いてあったが、要求されたのは6ユーロだった。だが実際に走ってみると6ユーロでも足りないんじゃないかってくらいの道なりだし、十分に遠かった。

運良く雨はあがっていたが、またいつでも降り出しそうな雲行きだった。ここメテオラには奇岩群の上に修道院が全部で6つ点在している。写真で見たその不思議な光景に一目ぼれして、このメテオラ観光をギリシャでの一番の目的にしていた。その修道院のうちカランバカから最も遠いのがメガロ・メテオロン。

入場料はどの修道院も2ユーロ。おれの行った5つの修道院の内、実際に中まで入ったのは2つだけだがそのうちの1つがメガロ・メテオロン。ここは見ごたえがあった。内部には教会っぽいところや歴史の展示や骸骨まで。また、展望台からの眺めも抜群。一歩誤れば何百メートル下に落ちてしまうから足がすくむ。

ルサヌー修道院
またぽつりぽつりと雨が降ったり止んだりの天気だった。メガロ・メテオロンの後は、ヴァルラーム、ルサヌー、アギオス・ステファノスと3時間以上歩いて回った。そして14:30頃、最後にアギア・トリアダに入った。ここは拝観時間が15時まで。見るものは特になかったが、ここの近くにカランバカへ戻るトレッキングコースがあると地球に書いてあった。適当に見終わって出るときに入場係の人がチョコレートをくれたのでついでにトレッキングコースの入口を聞いてみた。するとさすがに修道院にいる人なだけあって、親切に教えてくれた。ていうか、教えてもらわなきゃわかならいくらいの入口だった。何も知らなければ気付かずに通り過ぎてしまう。

最初は革靴でトレッキングコースなんか歩き出してしまったことに後悔したが、途中からはほとんど舗装された道だった。25分ほど歩いてカランバカの住宅街に着いた。ここが観光名所の出入口か疑いたくなるようなところ。まぁそれも良しってことで、適当に交通量の多いところを歩いていると、昨日夕食を食べた店のある通りに出た。時刻は15:30前。昼寝の時間かと思ったら店は開いていたし、なおかつ客がいっぱいいたから入ってみることに。昨日の夜いた片言の日本語をしゃべるおっちゃんは最初はいなかった

が、おれが注文した後にどこかから出てきた。店の人の薦めでミートボールと紅茶を頼んだ。昨日のビーフスープもおいしかったが、ここのミートボールもまじ絶品。大都市にあってもビーフスープとミートボールだけでやっていけそうなくらい。この旅でおいしかった料理のベスト1、2にビーフスープとミートボールが入る。それぐらいおいしかった。

8.8ユーロの会計を終えて、席を立とうとするとその片言の日本語をしゃべるおっちゃんが「1分待て」と言ってきた。何が行われるのかと思い待っていると、サービスでパンナコッタを出してくれた。なんていいおっちゃんなんだ。あまり英語の通じるおっちゃんじゃなかったが、こっちも精一杯感謝の言葉を述べた。ほんとあんな小さな町でやってるのがもったいないと思えるくらいおいしくていい店だった。

1時間ほどカランバカの町をふらふらして、駅の近くのスーパーに寄ってみた。ギリシャの物価は、外食すると日本より高く感じるが、スーパーで売られているものなんかは日本より全然安い。金に困ったらスーパーのもので食いつないでいけそうだった。

17:36発の列車。今日まで7日間旅をして、4時間半以上の移動をしなかった日は1日しかない。ってことでそろそろ長距離移動がいやになってきた。この帰りの列車も苦痛で苦痛でしかたなかった。当初の計画では、明日もどこかの街へ行こうと思っていたが、移動がいやだからアテネにいることにした。

22:05着。地下鉄でシンタグマ広場へ行く途中、検札にあった。ギリシャの地下鉄は切符を乗る前に刻印するシステム。日本のように改札機があるわけではないから、チケットを買わなくても、もしくはチケットに刻印しなくても乗車はできる。検札は5人くらいの人が集団で乗車して一斉にチェックし始めるから、駅と駅の間でその車両分全員の検札が終わってしまった。

一昨日予約したホテル「ADONIS」へ。うっかりチェックイン時間が未定だからアフタヌーンってことにしといたせいで、ホテルに行ってみると「今はミッドナイトだ」と怒られた。そんな到着時刻なんか気にしてたら旅なんかできない。当日の飛び込み客がいたのか知らないが、おれの部屋はトリプルになった。しかし、その部屋は暖房が全然効かず寒い。シャワーカーテンも変な位置についているから、便器やペーパーがびしょびしょになってしまう。でかい口たたくわりには大したことないホテルだった。しかもカード払い不可だし…。

2007年04月18日

ドバイ・ギリシャ(8)

部屋の暖房が効かないのと、布団は毛布1枚だけなせいで朝は寒くて目が覚めた。

朝食はホテルの5階で。窓からはアクロポリスの全景が見えて、このホテルで唯一評価できる点だった。

9時前にチェックアウト。荷物を預かってもらって、アクロポリスへ。今日は日曜日。冬の日曜日はアクロポリスの入場料が無料になるってことで、今日を狙っていた。おれだけじゃなく、他の日本人も含めた多くの観光客が日曜日に集中して来ているようだ。

道がわからずふらふら歩いているとアクロポリスの裏側の入口に着いた。係員も今日は無料ですと言ってくれた。
まず見えるのはティオニソス劇場。こちらはほとんど壊れている。続いてイロド・アティコス音楽堂。ここは修復作業中であったが、かなりきれいに全形がつかめる。次は教科書にも必ず出てくるパルテノン神殿。こちらも修復作業中だが、そのすごさは十分伝わってくる。世界史の最初のほうに登場するところに来ていることを考えると、ここにたどり着くまでの苦労以上にすごいところに来たんだなと思う。そして、このパルテノン神殿からはアテネの街並みやリカヴィトスの丘が見える。アテネの建物は全体的に統一感があってきれいだ。これと言って高層ビルがあるわけでもない。そして陽の光に照らされる家々がなんとも美しい。寒くなければしばらく見ていたいが、風も強くじっとしているのはきつかった。

パルテノン神殿
続いて、古代アゴラを見たがパルテノン神殿なんかに比べると迫力がない。ってことで適当に見て、ホテル方面へ戻った。スニオン岬行きのバス停を確認しようとシンタグマ広場に行ってみると、国会議事堂の前で何やら行われている。時間は11時過ぎ。そうだ、衛兵の交代式だ!ちょうど交代が終わったところなのか、大規模な行進が始まっていた。ギリシャにはなぜか野良犬が多いが、ここアテネの街中にもいっぱいいる。そんな野良犬が知ってか知らずか兵隊たちと一緒に行進している。さぞ兵隊さんたちもやりづらいだろう。多くの見物人はシンタグマ広場前の通りを過ぎるまでしか見ていなかったが、おれはこの兵隊たちがどこへ行くのか気になった。警察に先導され、音楽を演奏しながらどこへ行くのか。客のほとんどがいなくなった国会議事堂横の通りでは、先輩兵士なのか、銃の持ち方なんかを指導していた。早く歩きすぎてしまった者はその場足踏み。衛兵の交代式よりもこっちの裏側のほうがよっぽど面白かった。
衛兵の交替式
そして、予定通りスニオン岬行きのバス停を確認した。時刻表をながめていると、そのバスを待っていた老人が親切にいつ来るかとか、スニオン岬からの最終バスは19時だとか教えてくれた。おれはとりあえず14:30のバスに乗ることにして、ホテルに戻った。

荷物をとってさっきアクロポリスに行くときに予約したホテル「ネフェリ」へ。1泊38ユーロ。地球に書いてあったのより安かった。やはり冬だと値段を下げているのだろうか。まだ11:30にも関わらず、チェックインさせてくれた。部屋はまぁまぁ。さっきの「ADONIS」よりはいいかな。

日本語を打てるネットカフェに行ってみた。コーヒーが無料で、他に客が誰もいなかったせいもあるかもだが、わざわざ店主がコーヒーを入れてくれた。1時間3ユーロ。

14:30のスニオン岬行きのバス停には既に中国人らしきカップルが待っていた。14:40くらいになってバスは来た。ちゃんとバスの前に「スニオン」と書いてあるのでわかる。このバスに関しては車内で料金を払う仕組みで、片道4.9ユーロ。

約1時間40分の乗車でスニオン岬に着いた。ここにはポセイドン神殿がある。夕日を眺めるといいらしいが、風が強くほんとに寒くて10分も見てたら帰りたくなった。しかし、帰りのバスがわからない。時刻表はあるのだが、どうもその通りには動いてないような気がしてならなかった。そして、何度かバスを逃すうちに1時間半ほどあのくそ寒いところをうろうろしていた。唯一インドアなのはレストランだが、ずっと満席。そんな中、一人でテーブルを独占するのも申し訳ない。もう耐えられないと思って、次に来るバスに乗ることを決めたら、ちゃんと18時頃シンタグマ広場に戻るバスが来た。あんなにバスの中が居心地良く感じられたことはないだろう。バスは地元民なんかをところどころで乗せながら、19:40頃、シンタグマ広場に着いた。

ホテルで休んでから夕食をとりに外へ出た。ギリシャに来てからというもの、アテネでもカランバカでも顔にペイントしたり、仮装している子供をよく見かけた。どうも宗教的行事らしく、今日がその最終日らしい。そんなわけで、タベルナが集まるキダシネオン通りは大騒ぎ。しかもその行事は、何をされても怒ってはいけないらしく、みんなプラスチックのバットみたいなのを持って、ポコポコ叩き合っていた。おれも通りすがりに「ジャポニー!」とか叫ばれて何度か叩かれた。

ビサンティノという有名なタベルナで夕食。既に22時近いが、店内は満席。店員はてきぱきと忙しそうに動き回っている。おれはタコのサラダとラムの串焼きを頼んだのだが、どちらも非常にうまかった。特にタコのサラダは、タコのステーキといった感じで、今までのタコのイメージが覆るほどだった。タコって焼くとあんなにうまいのね。全部で20.4ユーロとまぁまぁな値段はするが、その価値はあるように思う。

2007年04月26日

ドバイ・ギリシャ(9)

8:30起き。ホテルの朝食を食べてチェックアウト。

もう10時を過ぎているというのに、街全体が静かだ。フォリフォリなんかも閉まっている。もしや昨日終わった宗教行事のせいで、今日は祝日なのではと思ったらその通りだった。ギリシャでは日曜や祝日に営業しない店が多い。日本では販売業が日曜に休むなんて考えられないが、いい文化だと思う。しかし、今日帰国にしていたらお土産なんかもまるで買えずに買えるところだった。たまたまだけど明日帰国にしといてよかった。

特に行きたいところもないから街をふらふら。だけど店もほとんだ開いてないからつまらない。そんなかんじで2時間が過ぎた。

13時頃、今日のホテル「CAROLINA」にチェックイン。アテネ初日に旅行会社を通じて予約したところだ。52ユーロと安いわりには設備が整っている。しかし、全然客がいない。フロントに並べてある全部屋のルームキーを見る限り、客はおれを含めて2組程度だった。全然悪くないホテルなんだからもっと客が入ってもいいのに。

13時半頃、ピレウス港に向けて出発。ピレウス港からはエーゲ海の島々へ行くフェリーが出ている。おれはピレウスから近いエギナ島へ行くつもりだった。

地下鉄に乗って、20分ほどでピレウス港駅着。駅前では黒人が偽ブランドを広げて通路を埋めている。いったいこの黒人たちはどこの国から来ているのだろうか。こんな黒人たちはアテネにもいっぱいいる。

港は広く、どこの島に行くかによって、乗船場所が全然違う。地球を見ながらエギナ島行きの乗船場所を見つけたが、ちょうどよいタイミングでエギナ島へ行く船がない。そんなわけで特にエギナ島に行く用事はないし(本来の予定ではエギナ島でタコを食べる予定だったが、昨日の夕食のタコで満足した)、めんどくなって行くのをやめた。やっぱエーゲ海をクルーズするなら夏に来ないとね。

ホテルに戻って転がっているといつの間にか寝ていた。ちょうどよい時間にメールで起こされ、リカヴィトスの丘に行くことに。コロナキ地区を歩いてケーブルカー乗り場へ。5ユーロで往復分のチケットを買って、18時過ぎに頂上に着いた。まだ日の入前ってわけで街灯なんかも点いていない。アテネ市街の全景がここからはよく見える。距離は少し離れるがパルテノン神殿も見える。展望台は夜景待ちの人で徐々に増えてきた。

18:30くらいになるとけっこう暗くなってきれいな夜景が見えてきた。アテネの夜景は、部屋から漏れる光ではなく、街灯なんかの優しいオレンジ色の光が中心。そしてこの光の場所を見ると、どの地域が栄えているのかわかる。観光客が多く集まるパルテノン神殿のお膝元プラカ地区なんかは意外と灯りが少ない。むしろそのずっと西のほうにたくさん光が集まっていた。

19時頃ケーブルカーで下山。再び歩いてシンタグマ広場のほうに戻った。夕食を何食べるか迷ってふらふらしていると、結局昨日と同じ店に来てしまった。今日は時間が早いだけあって店内には空席があった。ミトスというギリシャビールとグリークサラダとメカジキのグリルを頼んだら、これまたおいしかった。ギリシャビールは発泡酒みたいな薄いのじゃなく、日本のビールみたいにしっかりとした味わいがあってけっこういけた。今日も店員は忙しそうに動いていたが、店を出るときには握手してくれた。日本語のメニューがあるくらいだから日本人の観光客も多いだろうが、この店はうまいし対応もスマートだからいいと思う。

21時半頃ホテルに戻ってテレビをつけるとなぜか相撲がやっていた。
リカヴィトスの丘から
リカヴィトスの丘から(夜景)

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