部屋の暖房が効かないのと、布団は毛布1枚だけなせいで朝は寒くて目が覚めた。
朝食はホテルの5階で。窓からはアクロポリスの全景が見えて、このホテルで唯一評価できる点だった。
9時前にチェックアウト。荷物を預かってもらって、アクロポリスへ。今日は日曜日。冬の日曜日はアクロポリスの入場料が無料になるってことで、今日を狙っていた。おれだけじゃなく、他の日本人も含めた多くの観光客が日曜日に集中して来ているようだ。
道がわからずふらふら歩いているとアクロポリスの裏側の入口に着いた。係員も今日は無料ですと言ってくれた。
まず見えるのはティオニソス劇場。こちらはほとんど壊れている。続いてイロド・アティコス音楽堂。ここは修復作業中であったが、かなりきれいに全形がつかめる。次は教科書にも必ず出てくるパルテノン神殿。こちらも修復作業中だが、そのすごさは十分伝わってくる。世界史の最初のほうに登場するところに来ていることを考えると、ここにたどり着くまでの苦労以上にすごいところに来たんだなと思う。そして、このパルテノン神殿からはアテネの街並みやリカヴィトスの丘が見える。アテネの建物は全体的に統一感があってきれいだ。これと言って高層ビルがあるわけでもない。そして陽の光に照らされる家々がなんとも美しい。寒くなければしばらく見ていたいが、風も強くじっとしているのはきつかった。
続いて、古代アゴラを見たがパルテノン神殿なんかに比べると迫力がない。ってことで適当に見て、ホテル方面へ戻った。スニオン岬行きのバス停を確認しようとシンタグマ広場に行ってみると、国会議事堂の前で何やら行われている。時間は11時過ぎ。そうだ、衛兵の交代式だ!ちょうど交代が終わったところなのか、大規模な行進が始まっていた。ギリシャにはなぜか野良犬が多いが、ここアテネの街中にもいっぱいいる。そんな野良犬が知ってか知らずか兵隊たちと一緒に行進している。さぞ兵隊さんたちもやりづらいだろう。多くの見物人はシンタグマ広場前の通りを過ぎるまでしか見ていなかったが、おれはこの兵隊たちがどこへ行くのか気になった。警察に先導され、音楽を演奏しながらどこへ行くのか。客のほとんどがいなくなった国会議事堂横の通りでは、先輩兵士なのか、銃の持ち方なんかを指導していた。早く歩きすぎてしまった者はその場足踏み。衛兵の交代式よりもこっちの裏側のほうがよっぽど面白かった。
そして、予定通りスニオン岬行きのバス停を確認した。時刻表をながめていると、そのバスを待っていた老人が親切にいつ来るかとか、スニオン岬からの最終バスは19時だとか教えてくれた。おれはとりあえず14:30のバスに乗ることにして、ホテルに戻った。
荷物をとってさっきアクロポリスに行くときに予約したホテル「ネフェリ」へ。1泊38ユーロ。地球に書いてあったのより安かった。やはり冬だと値段を下げているのだろうか。まだ11:30にも関わらず、チェックインさせてくれた。部屋はまぁまぁ。さっきの「ADONIS」よりはいいかな。
日本語を打てるネットカフェに行ってみた。コーヒーが無料で、他に客が誰もいなかったせいもあるかもだが、わざわざ店主がコーヒーを入れてくれた。1時間3ユーロ。
14:30のスニオン岬行きのバス停には既に中国人らしきカップルが待っていた。14:40くらいになってバスは来た。ちゃんとバスの前に「スニオン」と書いてあるのでわかる。このバスに関しては車内で料金を払う仕組みで、片道4.9ユーロ。
約1時間40分の乗車でスニオン岬に着いた。ここにはポセイドン神殿がある。夕日を眺めるといいらしいが、風が強くほんとに寒くて10分も見てたら帰りたくなった。しかし、帰りのバスがわからない。時刻表はあるのだが、どうもその通りには動いてないような気がしてならなかった。そして、何度かバスを逃すうちに1時間半ほどあのくそ寒いところをうろうろしていた。唯一インドアなのはレストランだが、ずっと満席。そんな中、一人でテーブルを独占するのも申し訳ない。もう耐えられないと思って、次に来るバスに乗ることを決めたら、ちゃんと18時頃シンタグマ広場に戻るバスが来た。あんなにバスの中が居心地良く感じられたことはないだろう。バスは地元民なんかをところどころで乗せながら、19:40頃、シンタグマ広場に着いた。
ホテルで休んでから夕食をとりに外へ出た。ギリシャに来てからというもの、アテネでもカランバカでも顔にペイントしたり、仮装している子供をよく見かけた。どうも宗教的行事らしく、今日がその最終日らしい。そんなわけで、タベルナが集まるキダシネオン通りは大騒ぎ。しかもその行事は、何をされても怒ってはいけないらしく、みんなプラスチックのバットみたいなのを持って、ポコポコ叩き合っていた。おれも通りすがりに「ジャポニー!」とか叫ばれて何度か叩かれた。
ビサンティノという有名なタベルナで夕食。既に22時近いが、店内は満席。店員はてきぱきと忙しそうに動き回っている。おれはタコのサラダとラムの串焼きを頼んだのだが、どちらも非常にうまかった。特にタコのサラダは、タコのステーキといった感じで、今までのタコのイメージが覆るほどだった。タコって焼くとあんなにうまいのね。全部で20.4ユーロとまぁまぁな値段はするが、その価値はあるように思う。
コメント (2)
ギリシャは選挙の時期に行ってみたいな。お祭のような感じらしいし。
お祭り的イベントって、文化の違いを体験する一番手っ取り早い方法かもしれない。
投稿者: hanzo | 2007年04月21日 21:09
日時: 2007年04月21日 21:09
へぇーっ。選挙がお祭とはねぇ。
日本ではあんなに冷めてるのに。
祭を楽しむのもそうだし、日曜には多くの店が閉まっているのとかみると、
おれはギリシャの国民性を好きになってしまったよ。
投稿者: 岡田 | 2007年04月26日 23:21
日時: 2007年04月26日 23:21