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2006年02月 アーカイブ

2006年02月08日

東南アジア(2)〜シンガポール→ジョホールバル

sin2.jpg

起きたら9時近かった。今日は、夕方に徒歩でシンガポール・マレーシア国境を越えて深夜にクアラルンプール行きの寝台列車に乗る予定。果たして無事に国境を越えられるのか、寝台列車の切符は売り切れずに残っているか、旅にはこんな不安がしょっちゅう付きまとう。
ホテルのシャワーはお湯の出が悪かった。おかげで熱帯に来たにも関わらず、寒い思いをしてシャワーを浴び終えた。朝食は出ないから、そのままチェックアウト。荷物を預かってもらって出発。
歩いてラオ・パ・サ・フェスティバル・マーケットへ向かった。ここはけっこうでかいフードコート。歩いてくる途中、街の景観を見ながらつい「香港よりは上海似だな」と考えてしまう。最近どうも過去に行った街と比較してしまうクセがある。それだけ自分の中に海外に来る新鮮さが失われたってことでもあるだろうし、なんせ他の都市をもってきて簡単にまとめようとしてるのはいけない傾向だ。しばらく海外は控えようか。まぁそんなことはよくて、そのフードコート、時間も時間なだけに(10:30くらい)人もがらがら。とりあえず店を1周してみたが決められず、無駄にもう1周してミーゴレンを食べることにした。マレー料理以外では当然、中華料理の店が多かったが、この旅を終えて2日後には2度目の香港・マカオ行きが待ってるから、あえてこの旅では中華を食べないようにした。ミーゴレン、日本でもなんとなく名前は聞いたことあったがよく知らなかった。マレー風の焼きそばらしい。出てきたものを見てびっくり。いかにも辛そうだった。食べると見た目以上に辛かった。舌だけじゃなく胃も火を噴いていた。あまりの辛さに途中で退散。ジュースを含めてS$5.5の出費は決して安くないだろう。
またまた歩いて、シンガポールの象徴、マーライオン様に会いに行った。世界三大がっかりにも数えられる逸品だ。ここぞとばかりにマーライオン様の周りには日本人が多い。水を噴いていることはまれと聞いていたが、このときは惜しげもなく噴いていた。
地下鉄でオーチャードロードへ行った。ここはショッピング街。ひたすらショッピング街。今の金欠っぷりから買って帰ることはまずないが、とりあえずぶらぶら見て歩く。おれは基本的にウインドウショッピングというのが嫌い。買う気がなきゃ見る気にもなれない。とまぁひたすら歩いていたらおれでも入れそうなHMVがあった。本来ならアイドル探検隊といくところだが、候補が多そうなんでやめた。というか探すのが面倒だった。日本人歌手はどれほど人気あるのか見てみたら、意外とけっこうな人気だった。韓国人歌手と一緒のランキングに入れられてたけど、TOP10のほとんどを日本人が占めていた。
またてくてくオーチャードロードを歩いていると雨がぱらついてきた。しかたなく近くのカフェみたいなところに入ってオレンジジュースを頼んだが、店員がやたら愛想悪かった。自分の中に「外国人=愛想がいい」みたいなイメージある時点で間違ってるが、なんかむかついた。
特にすることもないが、しばらくインドに行く機会もないだろうと思ってリトル・インディアに行ってみた。地下鉄の出口付近からおれの嫌いなカレーの匂いが漂っていた。街の雰囲気も今まで見てきたシンガポールとはちょっと違う。フードコートなんかの雰囲気も違った。でもそんなん見てたら一瞬で飽きた。ってことですぐチャイナタウンに帰った。
地球でちょこっと書いてあったマッサージ屋に行ってみた。最近は、家と大学の往復以外に足を使わないから、ちょっと歩いただけでもけっこうしんどかった。値段を見て30分のコースを頼んだ。やってくれたのがおばちゃんだったのは悲しかったが、腕は今まで行った中で最高だった。よくわかっていらっしゃるお方だった。またシンガポールに行くことがあればぜひお世話になりたい。
そんなわけでまだ16時くらいだったがホテルで荷物をもらってシンガポールを離れることにした。ブギス駅で地下鉄を降りて、バスターミナルへ。このバスターミナルはシンガポールとの国境の街ジョホールバス行きのバスがメイン。おれが着いた頃にバスが出発してしまった。S$2.4のチケットを買って、バスに乗り込むと10分ほどで出発した。
30分ほど走ってイミグレーションに到着。バスを降りて建物の中で出国審査を受けた。周りを見渡したが、日本人らしき人はいなかった。確かにこの時期にシンガポールとマレーシアの国境を陸路で越えるような日本人は少ないかもしれない。出国審査を終えたら、マレーシア側のイミグレーションまでバスに乗ることもできたが、おれは歩いた。歩いて国境を、国境線を越えてみたかったから。今まで、十数カ国行ったが、徒歩で国境を越えるのはこれが初めてだった。建物を出ると大雨が降っていた。屋根のあるところでしばし待ってから出発。歩道は狭く、すぐ横をバイクが通るため、微妙に危険を感じた。が、国境線を見るためだ、仕方ない。夕暮れのジョホールバル水道は悪くなかった。恐らくこの辺が中間だろうと思うところに来たが、線らしきものはない。気付かないうちに越えてしまったのではと後ろを振り返りながら歩いていたらとうとうマレーシア側に着いてしまった。何のために歩いてきたんだか。まぁ歩いて越えたのは初めてだから良しとしよう。
マレーシア側に着いたのはいいが、どこで入国審査を受けるのかわからない。確かに歩道沿いをずっと歩いてきたのだが、それらしき案内もなかった。とりあえず近くの階段を上がってさまよっていたら係官みたいなのがたまたま通りかかって教えてくれた。微妙に日本語をしゃべる奴で怪しいんじゃないかと思ったがちゃんと連れてってくれた。ていうか教えられなきゃたどり着けなかった気がする。
面倒くさい出国カードを書かされた。東南アジアのくせに生意気だ。おれの前に受けていた韓国人は帰りの航空券を提示させられたりでずいぶん時間かかっていたが、おれのときはあっさり終わった。過去にマレーシアにやって来た日本人の先輩方に感謝するよ。
「ジョホールバルの歓喜」のジョホールバル。さっきのシンガポールとはまるで違う雰囲気。バイクやタクシーの客引きがうざい。地球にもジョホールバルは治安が悪いと書いてあったが、そんな匂いがぷんぷん。ちょっと大きめの建物の中の両替商で両替しようとしたが、相手が男でうさんくさそうだからやめた。後にそいつはたぶんまともであろうことはわかったが。女の店員のいるところでシンガポールドルをマレーシア・リンギット(RM)に交換。少額だったためS$50⇒RM111.5とレートは悪かったが、英語で丁寧に説明してくれたから安心。今思えばもっとやっときゃよかった。
駅に行って、今日の深夜発の列車を予約した。23:30頃発で翌朝6:30くらいにクアラルンプールに着く。2等でRM42。1300円くらいか。これで1泊分浮くと考えるとかなり安い。ちなみにRM50以上だとカードで払える。RM50払うからカード払いにさせてと頼んでみたが、すまなそうに断られた。
荷物があるからあまり動きたくはないが、近くの屋台なんかを見て回った。
夕食はナンとペプシ。だがナンの中にはカレーが入っていた。しかも辛いし、ナンは油っぽいし、また胃がヒーヒー言っていた。とても全部は食べきれなかった。やはり辛いものを食べられないと東南アジアはきつい。
19:00くらいになって、シティスクエアというデパートに行ってみた。周囲の街並みからは想像できないほど中はきれい。スタバやマックがあったり、シネコンがあったり。暇にまかせてぐるぐる歩き回った。ていうか、ここがなかったら本当に暇をつぶす場所がない気がする。
疲れて入ったカフェでホットコーヒーのミディアムを頼んだら、ジョッキに入って出てきた。こんな量飲めるか!ってくらいの量。しかも熱いものをガラスに入れるというのが奇妙だ。全部飲んだら死にそうだら半分くらいで店を出た。
地球にはこのデパートの中にネットカフェがあるって書いてあったから、そこで時間をつぶそうとしたがどんなに探してもない。案内所で聞いてみたところ、確かに昔はあったが今はつぶれてしまってないらしい。ってことで駅の待合所で出発までの2時間を過ごした。
15分ほど遅れて列車は到着。列車は異様に長かった。恐らく山手線より長いだろう。おれは下段のベッド。こうして寝台車に乗って車窓を眺めていると、改めて旅に来たなぁという実感が湧いてくる。明日の朝にはクアラルンプールだ。

2006年02月24日

東南アジア(3)〜クアラルンプール

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朝6:30に目が覚めた。車窓からはところどころに高層ビルが見えた。大都会に来てるという何か緊張感のようなものがあった。
20分遅れでクアラルンプール着。マレーシアというイメージには似つかわしくないきれいな駅だった。どこから出ていいか迷った。おれはここから少し離れたモノレールの駅に行きたい。駅を出て人の流れに付いていったらどうにか着けた。
朝早いだけに人もまばら。ブキッ・ビンタンで降りて、近くのマックに入った。ホテルにチェックインするには早すぎる。荷物置かせてもらうだけでもあまりに時間が早いと気が引ける。朝マックでできるだけねばろうと思ったけど、1時間も経たずに出てきた。いや、これだけねばれば十分か。
ブキッ・ビンタンは東京でいう銀座にあたるらしい。けっこうでかいハイソなデパートたちが並んでいる。おれは駅から歩いて10分ほどのポンドック・ロッジに向かった。日本からネットで予約しておいた。1泊窓なし、トイレシャワー共同でRM55だったかな。さすがに朝8時では部屋は空いてなかった。荷物を置かせてもらってホテルを出た。
とりあえず暇だから歩いた。地図を見ることもなく、向こうのほうに見えるツインタワーを目印に歩いてみた。
マレーシアの信号は最初から最後までわからなかった。歩行者の信号が青になるタイミングが。べつに赤でも渡ってたからいいけど。
40分ほどでツインタワーに着いた。来たのはいいけど、さてどうしよう。まだ店も空いてない。吹き抜けの広場みたいなところで座ってる人がいたから、おれも真似してみたけど、じっとしてるのが嫌いなおれとしては3分ももたなかった。
ツインタワーの外で「展望台行きの整理券はこちらから並んでください」みたいな看板を眺めていたら怪しげな女が話しかけてきた。おいおい、まだ9時過ぎだぞ。私の妹が名古屋大学行ってます、とかほざいてたね。「よかったら冷たいものでも飲みながら話しませんか?」って言われたけど、もちろん断った。だいたい不細工なくせに話しかけてくんなよー。
とは言え、多少暇つぶしにはなった。旅では多少なりともハプニングがないとつまらないからね。
地下にあったタワレコに行ってみた。店はそんなに広くない。さすがにこの国は華僑が牛耳ってるだけあってCDも中国人歌手のが多い。シンガポールで見られたような日本人歌手のラックはほんの少し。しかも最新の曲なんてそんなになくて、ほとんど懐メロばっか。隣の国でもこんなに違うもんなんだ。
特にすることもなくてKLタワーに向かってみた。ふもとのあたりまで来て適当に歩けば入口あるだろうと思ってたら、行けども行けどもない。途中からKLタワーをあきらめてインド人街を目指したが、これも見つからず。結局タワーの周りをぐるっと1周してようやく入口発見。40分は歩かされた。ほんと地球の地図はわかりにくい。
タワーに行ってはみたが、展望台まで行く気はなかった。ここからの夜景が綺麗らしいってことで夜までとっておきたかった。ここならホテルから近いし。ってことで売店でメロン茶なるものを買って座りながら飲んだ。メロンも茶も好きだからパッケージを見ただけでにやけて買ってしまったが、味は最悪。あんなん飲める奴信じられん。勢いよく飲んだ自分がバカだ。後味悪いから、東南アジアではなぜかやたら売られているミロを買おうとしたら、おれの前の人で売り切れ。どこかに怒りをぶつける元気もなくKLタワーから引き揚げた。
再びブキッ・ビンタンに戻ってきた。早朝とは違ってずいぶん騒々しい。けっこうでかいデパートでネットカフェに入った。日本語で読み書きできる。1時間RM4。1時間も見るものないが、とりあえずいてみた。
伊勢丹の地下にフードコートがあった。東南アジア系の店ばかり。けっこう迷ったけど結局は醤油ラーメン食ってた。まぁマレーシア風醤油ラーメンだね。もちろんうまいわけはない。でも味とは関係なしになんかほっとできた。
ちょっと歩いて「ベルジャヤ・タイムズ・スクエア」へ。けっこうでかい。中にはジェットコースターなんかも走るプチ遊園地があるくらい。シネコンなんかもある。途中でインド人の集団に映画館はどこか、尋ねられたけどおれが知るはずもない。だいたいカレー嫌いだし。
でもこのデパート、上の階に行くほど空室率が高くなる。まだできたばかりだからなのか、それとも供給過多なのか…。よくわからん文化だ。
ホテルに戻ったのは17時頃。窓がない部屋って初めてだけど、外の明るさがわからないから時間の感覚がなくなる。意外と窓って重要って事に気がついた。
うとうとしてたら21時過ぎになってしまった。KLタワーに行けなくなった。いや、そんなに行きたかったわけではないが。とりあえずメシを食いに外へ出た。
中華系の屋台がずらーっと並んでいた。中華は食べないと決めていたから、マレー系料理の屋台を探したがあるのは漢字の屋台ばかり。1本通りを変えてレストランが多い通りに来た。ここなら何かありそう。ちょっと歩いたらアラビア料理の店があった。マレーシアに来てアラビア料理は変な気もするが、日本にいてアラビア料理を食べに行くこともまずない。ってことで、入ってみた。
頼んだのはケバブ。トルコ行って以来すっかりお気に入りだ。でもでてきたのは想像とはまるで違った。しいて言えばつくね。しかもスパイシー。あとおまけでナンが出てきた。
特別なんかしたわけじゃないけど、今日でクアラルンプールには見切りがついた。

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